日本生命が森林保全活動 国城でヒノキ間伐
日本生命保険相互会社は8日、和歌山県橋本市清水の「ニッセイ国城(くにぎ)の森」で森林保全活動を行い、和歌山支社の職員を中心に53人が間伐に取り組んだ。
同社は1992年から全国で森づくり活動を展開。職員を中心としたボランティア組織「〝ニッセイの森〟友の会」と公益財団法人ニッセイ緑の財団が、全国204カ所の「ニッセイの森」に138万本以上を植樹し、下草刈りや枝打ち、間伐などの育樹にも取り組み、昨年度までに延べ約4万人が参加している。
県内は3カ所にニッセイの森がある。国城の森は3・15㌶のヒノキの森で、同社と県、橋本市が2020年2月に森林保全・管理協定を締結。コロナ禍でできていなかった現地での活動が、今回初めて実現した。
活動には、同社元社長の岡本圀衞相談役、和歌山支社の中嶋徹支社長ら役員、職員、県、市の職員も参加し、森林組合こうやが間伐作業の指導に当たった。
木の幹にロープを掛け、同組合員がチェーンソーで切り込みを入れた後、同社職員らが切り込みの反対側からのこぎりで切っていき、最後にロープで引っ張り木を倒した。
慣れないのこぎりの使い方に苦労する参加者もいたが、切ったヒノキから漂う爽やかな香りに包まれながら、和やかに作業は進んだ。
間伐により、森には太陽の光が差し込みやすくなり、下草などの生育が良くなり、雨の際の土の流出も防がれ、森林本来の機能が健全に働くようになる。
間伐材は、樹木の名前を記すプレートとして全国の学校に寄贈する他、木工体験の材料などに活用される。
同社の森づくり活動のスタートから関わり、思い入れが強いという岡本相談役は、「紀の国和歌山は木の国であることを実感した。素晴らしい。立派なヒノキで深く年輪が刻まれており感動した。多くの職員が、環境に大きな意味がある活動に、のびのびと参加することができて良かった」と話した。