16年ぶり新知事誕生へ 3氏の論戦に審判
任期満了に伴う和歌山県知事選は27日に投票が行われ、即日開票される。届け出順に、無所属で政治団体「新党くにもり」元代表、元総務官僚の本間奈々候補(53)、共産党公認で党県常任委員、元和歌山市議の松坂美知子候補(66)、無所属で元衆院議員の岸本周平候補(66)=自民、立憲民主、国民民主、社民推薦=の新人3人が17日間にわたり舌戦を繰り広げてきた。有権者の審判を経て、16年ぶりの新知事が決まる。
4期16年務めた仁坂吉伸氏の後任を選ぶ知事選。野党出身ながら自民を含む4党の推薦を受ける岸本氏が組織戦では優位に立つ中、35年ぶりの共産公認の知事候補となった松坂氏、保守を標榜する本間氏が、県政の刷新を訴えてきた。
投票率は、仁坂氏が当選した過去4回をみると、2006年が35・21%、10年が43・37%、14年が39・65%、18年が38・33%で、10年を除き40%を下回る状況が続く。今回は、新知事誕生の期待感などから低迷する投票率が上向くのか、有権者の動向が注目される。
各市町村選挙管理委員会は26日、投票所の設営などを済ませ、投開票を待つばかりとなった。和歌山市の広瀬小学校体育館では市職員6人が記入台や投票箱などを設置し、確認作業を行った。
投票は27日午前7時~午後8時、県内818カ所(うち604カ所は閉所時間を繰り上げ)で行われる。開票は午後8時から各市町村の開票所で順次始まり、同日深夜には大勢が判明する。開票終了は、最も遅い和歌山市で午後10時45分ごろの予定。