架空請求詐欺を阻止 コンビニ店員に感謝状
架空請求詐欺の被害を未然に防いだとして、岩出署は24日、コンビニエンスストアのファミリーマート岩出川尻店のアルバイト従業員、山口高鋭(たかとき)さん(21)と山本良次さん(21)に感謝状を贈った。
同署によると、昨年12月11日午前8時ごろ、同店を訪れた50代の女性が「サイト利用の未払い金を支払うため、ビットキャッシュ(電子マネー)を購入したい」と話した。不審に感じた山口さんと山本さんが女性の携帯電話に送信された請求メールを確認し、特殊詐欺と判断。購入をやめるよう説得し、警察に相談するよう促した。後日、女性が警察に通報し、被害はなかった。
同署で行われた贈呈式で、井上英喜署長は「警察の力だけでなく、お店の人の協力があったからこそ被害を防ぐことができた」と感謝。感謝状を受け取った山口さんは「少しでもおかしいと感じたら、店員に声を掛けてほしい」、山本さんは「電子マネーなど最後にレジを通すのは私たちしかいないので、今後も気を引き締めていきたい」と話していた。
県警によると、県内の2022年の特殊詐欺被害の認知件数は102件、被害額は1億7312万3158円となっており、前年より8246万7913円増加している。中でも、未納料金請求を装ってビットキャッシュなどの電子マネーを買わせようする「架空料金請求詐欺」の被害は最多の41件に上っている。
県警は、特殊詐欺被害防止専用フリーダイヤル「ちょっと確認電話」(フリーダイヤル0120・508・878=これは、わなや)の利用を呼び掛けている。