和と洋のコラボで魅了 海南で伝統芸能の舞台
日本舞踊とピアノ、三味線がコラボレーションした演奏舞踊会「和と洋の新しい出会い」がこのほど、和歌山県海南市日方の複合施設海南ノビノスで開かれた。
日本三味線音楽協会(松澤智子代表理事)が主催。伝統芸能を身近に感じてもらい、地域を盛り上げようと初めて実施された。
日本舞踊伊勢志賀山流の志賀山千乃さん、ピアニストの松澤ひかるさん、女流長唄三味線奏者の今藤政智さんが出演。約30人が和と洋が奏でる新しい出合いに癒やしのひとときを過ごした。
三味線や日本舞踊の雑学、豆知識も紹介。三味線は大中小の大きさがあり、文楽や民謡、長唄などジャンルによって使い分けることを説明した。
また、川の流れや人の動き、虫の声などを音色で表現しているとし、演奏する速度で情景描写の変化を表しており、想像しながら聴くと理解が深まるとした。
日本舞踊では所作で喜怒哀楽を表現し、扇子が風や波、手紙などを演出する小道具になることを紹介した。
コラボレーションでは、ピアノと日本舞踊、ピアノと三味線などの他、日本舞踊とピアノ、三味線で奏でる和歌山を舞台にした童謡「鞠と殿様」が披露された。
来場した海南市の40代の女性は「ピアノの曲と日本舞踊が合っていて見入っていました。説明もあり分かりやすかった」と笑顔、同市の70代女性は「始めての組み合わせで良かった。また聴きたい」と話した。
今藤さんは「お客さんが楽しいんでいるのが伝わってきた。これからも三味線や日本舞踊にふれる機会をつくっていきたい。伝統芸能にふれて興味を持ってもらえたら」と話した。