盲導犬の育成へ アゼリアRCが街頭募金

和歌山アゼリアロータリークラブ(RC、和歌山市本町)は5月29日、和歌山市のJR和歌山駅前で社会福祉法人日本ライトハウス盲導犬訓練所(大阪府)と共に、コロナ禍で4年ぶりとなる盲導犬育成資金活動「ワンワン基金街頭募金」を実施した。

この日、会員やボランティアら約20人の他、同クラブの提唱によって昨年11月に慶風高校(紀美野町)に設立された、青少年の奉仕団体「インターアクトクラブ」の3人も参加。引退犬やキャリアチェンジ犬ら5頭と共に、駅の利用者や通行人に「盲導犬育成にご協力をお願いします」などと募金を呼びかけた。

盲導犬1頭の育成費用は500万円以上と高額で、県内には現在3頭の盲導犬しかいない現状などを受け、和歌山アゼリアRCは2005年からほぼ毎年、盲導犬を増やすことを目的に同団体に募金を贈っている。

ことしも3月に行われた創立クラブ25周年記念式典で30万円を寄贈。この日、集まった募金も全額同訓練所に寄付し、盲導犬育成のために充てられるという。

同クラブの梅田千景会長(63)は「盲導犬の育成には多くのお金と時間がかかっている。4年ぶりに街頭募金ができ、『何やってんの?』『何のため?』などと聞かれることも多く、盲導犬について皆さんに知ってもらえてうれしい」と笑顔。「助けを待っている人のために今後もずっと続けていきたい」と話した。

同訓練所の顧問、田原恒二さん(72)は「盲導犬は全て寄付で成り立っているので、和歌山アゼリアRCのように地道に続けてくれるところがあるのは本当にありがたい」と感謝。「盲導犬が減っているので1頭でも増やしていきたい」と意気込んだ。

募金活動に参加した、同校3年の佛爽菜(さやな)さん(18)は「盲導犬の育成費用は高いということをいろんな人に知ってもらい、みんなでちょっとずつ出し合って協力し、必要な人に盲導犬が行き届くようになれば」と願っていた。

募金を呼びかける参加者たち

募金を呼びかける参加者たち