コロナ前の7割超に回復 GWの県内観光客
ゴールデンウイーク(4月29日~5月7日、9日間)に和歌山市や旧白浜町など県内の主要観光地7カ所を訪れた観光客数は78万8600人で、2022年(10日間)より期間は短かったが、4・0%の増加となった。2年続けて新型コロナウイルス対策の行動規制はなく、コロナ禍前の19年(10日間)との比較では7割を超えるまで回復した。
県による調査で、対象は、和歌山市、高野町、田辺市龍神村、同本宮町、旧白浜町、那智勝浦町、旧串本町の7地域。
全体では宿泊客が22年比3・6%増の15万6000人、日帰り客が同4・1%増の63万2600人となり、一日平均では宿泊客が1万7333人(前年比2273人増)、日帰り客が7万288人(同9538人増)、総数は8万7622人(同1万1812人増)だった。
好調だったコロナ禍前の19年との比較では、宿泊客は73・2%、日帰り客は72・7%、総数は72・8%で、依然として観光の打撃は回復途上であるはものの、一日あたりの総数ではコロナ禍前の80・9%の入り込みを記録した。
和歌山市は総数23万3900人(宿泊1万2800人、日帰り22万1100人)で22年比3・3%減だが、一日あたりの総数は同7・4%増。こどもの日(5月5日)の恒例行事である「和歌山音楽大行進」に、東京ディズニーリゾート40周年のスペシャルパレードが参加したことが集客増につながった。
那智勝浦町は総数9万9400人(22年比56・3%増)で最も増加幅が大きく、コロナ禍前の19年との比較でも95・6%とほぼ同じ水準まで回復。4月中旬の旅番組で、那智の滝など町内各地が紹介されたことも後押しとなった。
高野町は、インバウンドの水際対策の緩和以降、外国人観光客が大幅に増えた影響で、宿泊客が22年の6倍を超える1万8500人に増加。日帰り客は、5月3日に土砂崩れによる高野龍神スカイラインの通行止めが発生し、22年比6・0%減の5万7800人にとどまった。19年比では、宿泊客数はほぼ感染拡大前の水準となり、日帰り客も8割近くまで回復した。
19年比で最も振るわなかったのは田辺市本宮町で、総数で56・1%にとどまった。期間の序盤は悪天候の影響を受け、5月3~5日は好天で熊野本宮大社や熊野古道、キャンプ場などがにぎわい、22年とほぼ同じ入り込み客数だった。