当たり前の日常に感謝 各地で二十歳の門出

新型コロナが感染症法上の5類に引き下げられてから初めての「成人の日」を迎え、和歌山県内各地で7、8日の両日、二十歳の門出を祝う式典が行われた。マスクを着けずに旧友との再会を喜び合う姿が見られ、鮮やかな振り袖やスーツ姿の参加者は、大人としての決意を新たにした。県内の対象者は8645人(男4409人、女4236人)で昨年より20人少ない。

和歌山市
対象者は3309人(男1707人、女1602人)。7日に2部に分けて和歌山城ホールで行われた「はたちのつどい」で尾花正啓市長は「成功の反対は失敗ではなく挑戦しないこと。失敗を恐れず自信を持って夢に向かって挑戦することを願っています。ふるさと和歌山市は常に皆さんを応援しています」と激励。参加者を代表し、大谷幸輝さんと山裾萌巴さんらが「これから待ち受けるたくさんの困難にも立ち向かうこと、当たり前の日常、支えてくれる方々に感謝を忘れず成長し続けることを誓います」と決意を発表した。

友人たちと記念撮影する参加者(和歌山市)

友人たちと記念撮影する参加者(和歌山市)

 

紀の川市
7日、同市粉河の粉河ふるさとセンターで行われ、二十歳の574人(男302人、女272人)のうち453人が出席。岸本健市長は「日本を、ふるさと紀の川市をより発展させる原動力となってほしい」と期待し、「逆境にめげず努力を続け、力強く前に進んでください。新たな一歩を踏み出した皆さまの、これからのたくましい人生を心から応援する」と呼びかけた。代表の塩塚悠斗さん(19)は、「社会をより良くできる社会人となれるよう、日々精進していくことを誓う」と決意した。

門出を祝い笑顔(紀の川市)

門出を祝い笑顔(紀の川市)

 

岩出市
8日、同市荊本の市民総合体育館で行われ、二十歳の673人(男333人、女340人)のうち470人が出席。中芝正幸市長は「岩出市に誇りと愛着を持ち、私たちと一緒になってまちづくりを担ってくれることを願う」と激励。「柔軟な発想力と積極的な行動力で、新しい時代を切り開いてほしい」と呼びかけた。代表の川裏麻稀さん(20)は、家族や地域住民の愛情に感謝し、「感謝の気持ちとふるさと岩出を思う気持ちを忘れず、これからも力強く歩んでいく」と述べた。

記念撮影を楽しむ出席者(岩出市)

記念撮影を楽しむ出席者(岩出市)

 

海南市
7日に海南市民交流センターであり、416人(男195人、女221人)を祝った。
神出政巳市長は「若さあふれる行動力と発想力で常識に縛られることなく、明るい未来を切り開いてほしい」と式辞。池本翔さんが「育ててくれた両親のありがたさ、偉大さに気づくことができた。責任ある行動を常に心がけ勇気を持ち前に進みます」、片岡陽菜さんが「幼い頃から見守ってきてくれたおじいちゃん、おばあちゃんに恩返しをするつもりで将来は看護師として市に貢献したい」と決意した。

海南の「K」ポーズで祝う参加者(海南市)

海南の「K」ポーズで祝う参加者(海南市)

 

紀美野町
7日に町文化センターであり、対象者68人(男30、女38)のうち52人が出席した。
小川裕康町長は「夢や目標を持ちつつ、冷静に社会を見て何が大事か判断して行動してほしい」と式辞。代表の道上晴斗さんは「新型コロナウイルス感染症で私たちの高校の卒業アルバムはマスク姿ばかり。夢や目標が困難な壁に阻まれたこともあったが、諦めずに努力したことは一生の財産。自分を信じ責任ある行動と気配りができ尊敬される大人になれるよう、まい進します」と述べた。

式典で決意を述べる道上さん(紀美野町)

式典で決意を述べる道上さん(紀美野町)