想いを詰め野菜梱包 和大生開発の返礼品

和歌山県紀の川市のふるさと納税返礼品として、野菜の詰め合わせの開発を進めてきた和歌山大学経済学部3回生の4人は25日、同市豊田のめっけもん広場で、18件の寄付に対する返礼品の梱包(こんぽう)を行った。返礼品は同日、同所から発送された。

同市の課題解決に向けて同市と同学部生16人が取り組む、「きのかわFUTURE DESIGNプロジェクト」の一環。今井栄作さん(21)、柳瀬美咲さん(21)、丸尾明代さん(21)、川上孝太さん(21)はチーム(EICHANⅢ)を組み、フードロス対策をテーマに活動してきた。

4人はJA紀の里と協力し、昨年9月28日から活動。都市部の人に市内の野菜を食べてもらうことでフードロス削減につながると考え、野菜の詰め合わせ「~想いを詰めて~大学生がお届けする紀の川お野菜まごころ便」の開発に取り組んできた。寄付は12月上旬から1月10日まで募り、北海道や東京、大阪、石川など8都道府県からあった。

梱包した野菜は、カブ、シイタケ、シュンギク、ホウレンソウ、ブロッコリー、ハクサイ(2分の1カット)の計6品。生産量が多いために見切り品となった野菜の中にも新鮮な物は多いことから、同日に同所で見切り品と判断されたジャガイモやキウイ、レモンなど2品程度も入れた。野菜の特徴や保存方法、お薦めの調理法などを記した、手作りのカレンダーも同梱した。

4人は共同で「めっけもんボックス」と書かれた、縦32㌢、横41㌢、高さ22㌢の段ボールに梱包。柳瀬さんと丸尾さんがハクサイを半分に切った。重い野菜を底に入れ、向きをそろえるなど丁寧に入れていった。段ボールの底はテープで留め、緩衝材として新聞紙を詰めた。

今井さんは「寄付してくれた人が全国にいるのはうれしい。紀の川市の野菜をおいしく食べて、市やフードロスに関心を持ってもらえれば」と話した。

丁寧に野菜を梱包する学生たち

丁寧に野菜を梱包する学生たち