アルテリーヴォ16連覇 県サッカー選手権

中田食品杯第29回県サッカー選手権大会は12日、和歌山市毛見の紀三井寺公園陸上競技場で決勝が行われ、アルテリーヴォ和歌山が9―0で和歌山紀北蹴球団を破り、16年連続16回目の優勝を果たした。アルテリーヴォは、天皇杯JFA第104回全日本サッカー選手権大会に出場する県代表の座を獲得した。

決勝での両チームの顔合わせは5年連続。試合は終始アルテリーヴォが優勢に進め、前半7分、ゴール前へのパスにFW北野純也選手が飛び込み、右足で先制ゴールを決めた。

21分にはMF谷口祐亮選手が浮き玉をヘディングで押し込み2点目。38分には北野選手が3点目を奪った。

後半に入るとアルテリーヴォの攻撃の連携はさらに精度が上がり、12分に相手GKが弾いたこぼれ球を北野選手が押し込んでハットトリックを達成すると、2分後の14分に谷口選手が、さらに4分後の18分にはFW福島裕済選手が立て続けにゴール。

終盤もアルテリーヴォの攻勢は止まらず、41分に後半から出場のFW新田航士選手、44分には福島選手が決め、アディショナルタイム3分に後半途中出場のMF青垣翔選手がダメ押しの9点目を右足で決めた。

紀北蹴球団は、アルテリーヴォのゴールに迫る場面もつくったが、相手の守備に阻まれ、シュート2本、無得点に抑え込まれた。

アルテリーヴォの海津英志監督は「勝たなければいけないプレッシャーがあるので、(試合の)入りは少し硬かったが、早い段階で先制点が取れて、2点目も取れた」と試合序盤を振り返り、「攻撃的な部分でコンビネーションを速くし、テンポを変えていくサッカーをする中で、皆のイメージが合ってきた。細かいところでも局面をしっかり崩していける場面がたくさん出てきたのは良かった」と収穫を話した。

3ゴールの北野選手は、準決勝で2―0から追加点が取れなかった反省があったとし、「決め切れるようにと試合に入り、しっかりチームとして前半で3点取れたのは大きい。(ゴールを)狙い続けることを自分の課題にしている中で、こぼれ球も最後まで押し込み切れたので、個人的にも良かった」と話した。

チームは今後、関西リーグと天皇杯の試合が交互に続くタイトなスケジュールとなるが、北野選手は「目の前の試合を一つずつやっていく先に優勝や昇格が見えてくると思う。まず目の前の試合を全力で戦いたい」と意気込みを語った。

天皇杯本戦の1回戦は、26日午後1時から同競技場で、新潟県代表のJAPANサッカーカレッジと対戦する。勝利すれば2回戦は6月12日、J1の名古屋グランパスとの対決となる。

サポーターと共に優勝を喜ぶアルテリーヴォの選手ら

サポーターと共に優勝を喜ぶアルテリーヴォの選手ら