未来スクール 昨年度の活動報告会
和歌山県内でさまざまな職業に就く大人たちが、中学生に働くことの楽しさや職業の魅力を伝える「未来スクール」の2023年度の報告会と、本年度の開催に向けたキックオフイベントが3日、和歌山市七番丁の和歌山城ホールで開かれ、県内の企業や教育関係者ら63人が出席した。
未来スクールでは、経営者や職人らが「職業先生」として中学校で実践型の授業を実施。中学生が地元や仕事への思いを聞き、職業体験を通して学ぶ「探求型キャリア教育プログラム」となっている。
子どもたちの学ぶ意欲や地元の和歌山で働く魅力、未来への希望を育み、社会を生き抜く力を身に付けてもらおうと2014年に始まった。活動は主に民間からの寄付で行われている。
昨年度は市立中学校に通う2年生を対象に実施。33社の経営者らが講師となり、6校の873人が参加した。
報告会では、開催校の日進中学校の北野美江校長(現有功中学校校長)が取り組みの成果を発表。参加した生徒からは「将来の具体像を描くことができた」「和歌山にすごい企業があることを知り驚いた」などの感想があったと話した。また「働くことの大切さを知り、好きな仕事に就くために勉強を頑張りたい」という意欲的な感想が多くあったと話した。
西浜中学校の芝裕二校長は、未来スクールへの参加を検討する中で、同校のPTAに相談し協力を得ることでスムーズに参加できることに至った経緯なども話した。
未来スクールの山本理恵代表は「すべての子どもたちが自分らしく未来を切り開いていける社会を目指し、より多くの学校に未来スクールプログラムを届けていけるようにしたい」と話した。
本年度は市内の8校での実施が決まっており、1266人が参加予定。