アジを三枚おろしに 加茂公民館で料理教室
和歌山県海南市下津町市坪の加茂公民館は5日、同市大崎の松江照代さんに習う「てるちゃんの料理教室」を、同公民館(旧加茂第二小学校)で開いた。
大崎で宿泊施設「まるしん○」を運営する他、同町の子ども食堂で料理を振る舞うなどの活動をする松江さんを講師に迎え、地元の大崎漁港で取れた真アジを調理し、刺し身と天ぷらを作った。
料理教室は、同公民館の教室活動の一つ。これまで和歌山の郷土料理「笹ずし」を後世に継承していこうと「鯖笹寿司体験」を開いていたが、習得した人も多く、参加者のリクエストがあり、今回の実施となった。
初めて魚をさばく人や、久しぶり人などさまざまな10人が参加。新鮮な真アジのうろこを取り、頭を落として3枚におろしていった。
松江さんは血合いやえらの取り除き方、包丁の入れる角度などを丁寧に教えて回り「うろこはペットボトルのふたで取ることもできる」、「包丁はお尻のほうから入れて引いて切る」などと、料理の基本やワンポイントなどをアドバイスしていった。
1時間ほどで一匹は刺し身とあぶりに仕上げ、もう一匹は天ぷらに。残った頭と骨は、すまし汁にして参加者らで味わった。
参加した榎りささん(51)は「血合いを残すと生臭くなると知ったので勉強になった。家でも重ねて練習して忘れないようにしたい」と話し、松江さんは「こつが分かれば作るのが楽しくなる。楽しく作れば料理にも反映される。手間を忘れないように」と笑顔で話した。