まったり塾成した味わい しもつみかん全国へPR

「しもつみかん」をPRするキャンペーン隊
「しもつみかん」をPRするキャンペーン隊

全国でも有数の貯蔵みかんの産地、和歌山県海南市下津地域の「しもつみかん」の消費拡大を図ろうと、地域ブランド推進連絡会議(岡畑浩二会長)のキャンペーン隊は11日、同市重根のJAながみねとれたて広場で結団式を行い、PR活動をスタートさせた。

「しもつみかん」は、2006年に地域団体商標に登録され、年内に収穫したミカンを年明けから出荷する「蔵出し(貯蔵)みかん」として地域ブランド化している。

「蔵出しみかん」は、2019年2月に「下津蔵出しみかんシステム」として日本農業遺産に認定。温州ミカンの晩生を蔵で1~3カ月寝かすことで水分が3%ほど抜け、糖度が凝縮、味が濃くまろやかになるのが魅力。

同キャンペーンは、生産者やJAながみねなどで構成する同連絡会議が、「しもつみかん」のさらなるブランド化と消費拡大を図るため、全国各地へ出向いてキャンペーン活動を行う。

JAながみねの年明けのミカン出荷量は約2800㌧を予定しており、前年(約3000㌧)より少ないが高値で推移しているという。岡畑会長は「ことしは表作のはずで収穫量は昨年よりも多い予定だったが、昨夏の暑さで全国的に減った。だけど熟成した濃くてまったりとした味わいが楽しめる」と話す。

結団式には、神出政巳市長や関係者ら約20人が出席。「しもつみかん」のマスコットキャラクターの紀伊国屋ぶんちゃんと同市マスコットキャラクターの海ニャンも参加。

神出市長は「昨夏が暑くて心配したが農家の人の丹精のおかげで糖度も高く仕上がった。力を合わせてキャンペーンに取り組みたい」とあいさつし、士気を高めた。

キャンペーン隊は、2月28日まで北海道や新潟など全国各地の市場や青果などの卸売り会社、各地のスーパーを訪問し、販売促進活動を行う。