安定的に水道水供給 下佐々浄水場が竣工

和歌山県紀美野町下佐々にある下佐々浄水場の更新工事が完了し、18日に竣工式が行われた。総工費は14億7701万4000円。浄水場の規模は4200人分を想定している。
これまで使用してきた浄水場は、1973年に完成。砂の層にゆっくり通過させて水を浄化する緩速ろ過方法で水道水を供給してきた。
施設の老朽化や、台風などでの異常な川の濁りにより、ろ過装置に泥が詰まり、断水になるなど、施設の更新が望まれていた。
2021年9月に着工、ことし3月に完成した。急速ろ過設備や薬品沈殿池などを新設。管理棟には中央遠隔監視システムも導入され、町内全8カ所ある浄水場の状況が分かる。
竣工式には、工事関係者や町職員ら約40人が出席。同町小畑の野上八幡宮の藪洋平宮司による神事や、テープカットなどが行われた。
小川裕康町長は「水道水は日々の生活になくてはならない命の水。安全な水道水を安定的に町民の皆さまに供給していきたい」とあいさつし、今後は、町内にある他の浄水場の整備も進めたいと話した。
設計監理業者は㈱潮技術コンサルタント(奈良県香芝市)、工事施工業者は㈱フソウ(東京都中央区)。