万博で和歌山をPR ぽこ・あ・ぽこが和風タップ

開催中の大阪・関西万博の関西パビリオン和歌山ゾーンで3日、和歌山県内唯一のタップダンス教室「スタジオぽこ・あ・ぽこ」のメンバーが和歌山の民謡や地域にちなんだ楽曲に乗せて和風タップを披露し、和歌山の魅力を発信した。田中美和代表(60)は「和歌山代表という意識で、力が入りました。4回のステージもあっという間。何度でも踊りたいと思うほど楽しく幸せな時間でした」と喜びいっぱいに話した。
活動開始から38年を迎える同教室は、県内各地に伝わる偉人の逸話、伝説などを題材にした楽曲を基にタップダンスを創作・発表。地元だけでなく、国際親善協会が主催するジャパンウィークにも参加。ヨーロッパ7カ国で公演し、好評を得てきた。
万博のステージには、同教室の5人が出演。この日のために創作し、練習を重ねてきた「和歌山県民歌」のアレンジ曲をはじめ、「鞠と殿様」「根来の子守唄」「串本節」「真田六文銭」など8曲を、4回にわたって披露した。
オレンジ色の布地に紀州手まりをデザインし、背には「和」の文字をあしらうなど、和歌山をイメージした衣装で登場。それぞれの曲調に合わせて力強く、さっそうと、軽やかな足音でリズムを奏で、息の合ったパフォーマンスを届けた。会場に設けられたトーテムには、火、風、空などをイメージした映像が流れ、タップの動きを盛り立てた。
大阪での万博開催が決まってから、「会場で踊りたい」と思い続け、夢をかなえた田中代表は「念願かなってうれしく、達成感もあります。無事に務められてほっとしましたが、終わってしまった寂しさもあり、また次の目標を見つけたいですね」と話していた。
和歌山ゾーンの壁面モニターでは、田中代表の友人が制作した同教室と和歌山、県民歌を紹介する英字入りの写真ムービーを上映。出演メンバーからは「万博の舞台に立てるなんて夢のよう。一生の宝物になった」などの声が寄せられた。