シニア選手はつらつ 還暦野球大会県内初開催

力強く選手宣誓する根来主将
力強く選手宣誓する根来主将

還暦を過ぎた野球愛好者による軟式野球大会「和歌山還暦野球大会」が和歌山市有家の東公園野球場で初めて開かれ、県内3チーム、80代までの約60人が熱戦を展開。和歌山タイガースが初代王者に輝いた。同チームは、11月25日から阪神甲子園球場(兵庫)などで行われる「第9回おじいちゃんの甲子園」に出場する。

主催は日本生涯還暦野球協会(寺岡稔会長)。還暦野球大会の発起人でもある寺岡会長(81)は「小学校、中学校、高校、大学、社会人、そしておじいちゃんになっても、いつまでも夢を追いかけられる舞台をつくりたい」と開催。選手たちは思い思いにプレーし、甲子園を全力で目指して第2の青春を謳歌(おうか)している人もいれば、仲間との交流を楽しんでいる人もいるという。

昨年は全国各地の予選会で約500チームが争い、29チームが全国大会に出場。ことしは約700チームのうち30チームが甲子園の地に立てる。和歌山での初開催に、寺岡会長は「和歌山タイガースを含め、和歌山全体の野球への情熱がすごかった」と話し、「和歌山は還暦野球の王国になる素地がある」と言う。

開会式には寺岡会長、同大会実行委員長の木野十三さん(和歌山タイガース所属)、犬塚康司副市長らが出席。同チームの根来計仁主将(62)が「元気に生涯、野球を愛し、仲間と共に生涯青春、野球を楽しむことをここに誓います」と選手宣誓した。

さらに、紀の川市の歌手・TOMPEIさんの国歌斉唱に加え、箕島高校で1979年に春夏連覇の偉業を達成し、「箕島対星稜延長18回」を投げた石井毅さん(64)による始球式もあった。石井さんは「和歌山の還暦野球が発展する第一歩になればうれしい」と笑顔だった。

今大会の参加チームは和歌山タイガース、海南クラシックス、有田みかん。試合は総当たりのリーグ戦で実施し、選手たちは笑顔を見せながらも、真剣勝負を繰り広げた。準優勝は有田みかん、3位は海南クラシックスだった。

結果は和歌山タイガース4―1海南クラシックス▽和歌山タイガース4―2有田みかん▽有田みかん8―7海南クラシックス――。

優勝した和歌山タイガースのメンバーは次の皆さん。

監督=松浦年光▽選手=根来計仁(主将)、木野十三、中山宜雄、野呂正広、徳田拓嗣、角前尚、老田勝利、竹本勝人、出﨑道久、寺田文俊、岩田清治、岡本高志、小川浩樹、前北孝夫、橘威寿、森川圭治、西端正彦、榎本和功

初代王者に輝いた和歌山タイガースの皆さん(同チーム提供)
初代王者に輝いた和歌山タイガースの皆さん(同チーム提供)