「消費増税は必要」 県総務部長が講演

 和歌山社会経済研究所は16日、和歌山市本町の複合商業施設フォルテワジマで経済セミナーを開き、約120人が参加。県総務部長の米澤朋通さんが「消費増税に向けて、何をなすべきか」をテーマに講演した。

 米澤さんは、経済協力開発機構(OECD)加盟国と日本の租税負担率の比較をグラフで示しながら、日本の負担率の低さを指摘。「社会保障負担率を加えた国民負担率でも、日本の低負担の状況は変わらない」と話した。
 また団塊の世代が成人した1970年代は、社会保障の担い手である20~64歳人口が65歳以上人口の約8・5倍だったのに対し、団塊の世代がことしから順次65歳以上になり2050年には約1・2倍と同水準の構成比になるとし、増税の必要性を話した。

 消費税増税には国民の政治、行政、制度への信頼の回復が不可欠とし、「国家公務員の給与カットなど国が率先して身を切る姿勢を示す必要がある」と強調。「消費税増税は日本が将来にわたり発展し続けていくために必要。国民一人ひとりが、今何が必要か考え、課題に向き合うべき」と話した。

 セミナーではその他、同研究所部長の大門忠志さんが「メガソーラーについて」をテーマに講演した。