秋の褒章 和歌山県関係は7人

 平成24年秋の褒章受章者が3日、 発令される。 県関係の受章者は、 県から上申した2人と中央各省庁などで選考された5人の計7人。

 受章者のうち、 業務に精励し国民の模範となる黄綬は2人、 公衆の利益などに尽力した人に贈られる藍綬は5人(うち女性1人)。 県内の受章者は今回を含め計958人(うち女性90人)となる。

 5日と13日、 県庁や各省庁で伝達が行われる。 県内の受章者は次の皆さん。

 【黄綬】真野賢司(65)柴山商事代表者、 和歌山市和歌浦東▽山本喜朗(71)山松文具代表者、 御坊市薗

 【藍綬】谷爲義継(93)更生保護法人理事長、 和歌山市中之島▽鳥居忠(76)保護司、 日高川町小熊▽久田秀賢(75)保護司、 和歌山市六十谷▽藤本善信(65)和歌山市消防団分団長、 同市延時▽前田公子(69)調停委員、 同市和歌浦南

 

「より信頼される業界へ」
 宅地建物取引業に携わり39年。 現在は、 公益社団法人県宅地建物取引業協会の執行理事・副会長を務める。 「不動産取引相談窓口」 の開設に注力。 業界の透明性を確保し、 信頼される団体となるべく精力的に取り組み、 ことし4月、 社団法人であった同協会を公益社団法人の移行認定へと導いた。

 信条は 「感謝しつつ、 宮沢賢治の詩のごとく」。 人との縁を大切にし、 それを紡いできたという。 「仕事は何より、 お客さんからのあんたに世話になってよかったという思いの蓄積」 と語る。

「業界は名実ともに、 社会が要求する公益社団法人へと脱皮しつつある。 先輩諸氏、 仲間に支えてもらい、 そのほんの一助になれたのであれば」 とほほ笑む。目指すのは、 さらなる高み。 「今後業界がより向上し、会員がますます仕事に情熱を持って過ごせるように」と願っている。


 

 

部下思い、礼式から徹底
 昭和44年8月1日に和歌山市消防団貴志分団団員を拝命。 それから43年、 現在も分団長として活躍している。 これまで数多くの災害現場へ出動し、 積極果敢な消防精神を持って使命達成に努めた。

 受章については 「先輩方の教えや団員の協力があったからこそ。 感謝している」。

 日頃から 「受令機と携帯電話は手放せない」 と話し、 24時間体制で現場へ駆け付ける準備をしている。

 活動するに当たり 「市民は当然のこと、 部下を守るのも大切な使命」 と心掛けていることから、 信望の厚さと円満な人柄が伝わってくる。 団員にけがをさせないためにも、 礼式から徹底して指導している。

 また消防活動だけではなく、 自主的に児童生徒の登下校時刻になると、 交差点に出向き、 子どもらの安全を見守っている。