県人の絆を感じる ブラジル和歌山県人会連合会

 昨年12月、 慶大教授の竹中平蔵氏が理事長を務めるNPO法人和陽文化振興会は、 ブラジル・サンパウロを訪問し現地の和歌山県人会連合会と交流会を開催した。 その模様を新春特集として、 和歌山放送とメディアミックスでお伝えする。
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 サンパウロ市内のブルーツリーホテルで、 県人会連合会の木原好則会長と竹中平蔵教授が会談した。

 木原会長は1960年5月に旧貴志川町からブラジルへ渡った日系一世。 大学で学んできた農学の知識を活かそうとブラジルで肥料を扱う企業に就職。 以後半世紀に渡り、 サンパウロ近郊の日系人の農家と協力し、 野菜や花き、 果物の栽培技術の向上に貢献された。 元来、 ブラジル国内では野菜を食べる文化が薄かったが、 日系人の農家が得意とする野菜栽培により以前よりずいぶん野菜を食べるようになったという。 そこには日系人らしい地域貢献の姿があった。

 会員を務めておられる県人会連合会の会員数は約6500人。 移民が多い広島や福岡の約2万人に比べると、 少数の部類であるという。 県人会では敬老会やピクニック、 カラオケ教室、 句会などを頻繁に開催しているという。 句会の名は 「くろしお句会」。 和歌山らしい名称だ。

 県知事などがブラジルへ訪れる際には700人もの会員が集まる。 他の県人会の場合は多くて数百人規模の参加者であるから、 参加率の高さや絆の強さを実感するという。 これは総領事はじめ日系人たちにも広く知られている。 ※次週に続く 
      (聞き手・神野翔/ブラジル)

 対話の模様を、 1月19日 (土) 午後9時放送の、 箏曲家・西陽子の 「音楽って素敵なこと」 (和歌山放送) で放送する予定です。