ことしも潮干狩り中止 復活へ漁協奮闘 片男波

 和歌山市の片男波と加太の潮干狩りがことしも中止されることが決まった。片男波は5年連続、加太は6年連続の中止となるが、片男波では和歌川漁協の取り組みにより、アサリの生育量は回復傾向を見せている。

 市や和歌川漁協によると、同漁協が管理する片男波潮干狩り場(同市和歌浦南)は、ツメタガイやエイによる食害でアサリが激減し、平成21年から潮干狩りを中止している。

 天敵からアサリを守る網を、24年度までに115カ所、約1600平方㍍にわたって干潟に張り、アサリの量は回復してきているが、まだ潮干狩りを復活できるほどではないという。

 同漁協は、生育量を見極めながらアサリを捕り、3月からは和歌浦漁港の交流施設「おっとっと広場」(土・日曜、祝日開店)で販売を開始。「販売を通じてアサリをPRしながら、潮干狩りの復活に向けてさらに努力していきたい」と話している。

 加太漁協が管理する加太潮干狩り場は、大阪府で発生した貝毒の風評被害で来場者が激減し、採算が難しくなったのをきっかけに、20年から潮干狩りを中止している。