和歌浦で初の「玉津島桜まつり」始まる

 和歌山市の和歌浦一帯で5日、17の市民団体が協力した初の催し「名勝和歌の浦 玉津島桜まつり」が始まった。初日には大勢が名産市や餅まき、音楽演奏など、多彩な催しを和歌浦の風情とともに楽しんだ。6日も夜まで一日じゅう、演奏会やキャンドルアートなど、さまざまなイベントを予定している。

 桜の季節に和歌浦全体を楽しんでもらおうと、玉津島神社と、妹背山のあしべ屋妹背別荘を主会場に開催。

 5日の午前は少し肌寒いスタートとなったが、同神社の「そとおりひめ桜」も満開。語り部案内のもと、桜を楽しみながらのウオークや、竹スピーカーを使っての琵琶や尺八の演奏会などがあり、参加者は春の和歌浦を満喫していた。

 同神社の拝殿改修披露も兼ねており、午後からは拝殿改修工事竣工奉告祭、昨年県指定文化財となった神輿も披露された。

 8日までは同神社大広間で、同神社所有の三十六歌仙の原寸大写真を説明付きで展示。三十六歌仙は、紀州初代藩主徳川頼宣公が、歌仙堂(拝殿)を寄進し、同神社に奉納したもの。その他、和歌浦で活動する市民団体の活動もパネルなどで紹介されている(午前10時~午後4時)。

 同市六十谷から訪れた女性(73)は「普段は入れない妹背別荘のイベントを楽しみに来ました。和歌浦は歴史が詰まった魅力ある場所。桜もきれいでよかったです」と笑顔で話していた。

 6日も午後1時から8時までイベントがあり、同神社で西浦晴美さんの万葉歌のソプラノ演奏や歴史講座、あしべ屋妹背別荘では昔話とわらべ歌、キャンドルアートや演奏・舞踊の音楽イベントなど。NPO法人和歌の浦万葉薪能の会による桜ウオーク(午後1時半に同神社に集合)もある。

 問い合わせは同神社(℡073・444・0472)。