知事選が告示 現新2陣営が立候補
任期満了に伴う知事選が13日告示され、届け出順に、3期目を目指す現職の仁坂吉伸氏(64)=無所属、自民・公明・民主・社民県連推薦=、「市民オンブズマンわかやま」事務局長で新人の畑中正好氏(62)=無所属、共産推薦=の2人が立候補した(午後1時現在)。それぞれ和歌山市内で出陣式を行い、投開票の30日まで17日間の舌戦がスタート。仁坂県政の2期8年に対し県民がどのような審判を下すのか、注目される。
仁坂陣営は北汀丁の選挙事務所横で出陣式を行い、約800人(主催者発表)が参加。選対本部長を務める中村愼司紀の川市長をはじめ、国会議員や各推薦団体の代表ら8人がマイクを握り、「投票率アップを」と声を張り上げた。
畑中陣営は県庁前で出発式を行い、約130人(同)が参加。「ゆたかで住みよい和歌山県をつくる会」の泉敏孝筆頭代表委員をはじめ、弁護士、医師ら6人が「安倍政権にノーと言える県政に変えよう」などと訴えた。
式を終えた候補者はそれぞれ支援者の声援を受け、選挙カーで街へと繰り出した。12日現在の有権者数は83万378人。県選挙管理委員会の上山義彦委員長は「これからの和歌山県を託すべき県民の代表を選ぶ極めて重要な選挙。各候補者の政見・政策等を十分見極め、積極的に投票を」との談話を発表した。
また新しい気持ちで
8年間を振り返ると、人口減はだいぶ減り、道路もいっぱいできてきた。皆さんのおかげで、医療や福祉の環境も何とかむちゃくちゃになるのを免れている。新しい少子高齢化対策も少しずつできてきた。産業界や農林漁業、観光面の方々もみんな、さぁ頑張るぞと言って、世界で活躍する人も出てきた。和歌山の未来は絶対明るい。ただもう安心かというとそんなことはない。人口減も減ったとはいえ、まだ続いている。少子化対策も待ったなし。道路もまだまだ宿題がある。防災対策も紀伊半島大水害の教訓を生かし、南海トラフ地震などで一人の犠牲者も出さないよう対策を急がないといけない。県政はまだまだ多くの課題があり、皆さんと共に一生懸命やっていく必要がある。私はきょう、自分の誇りである県庁バッジを外してきた。これからまた新しい気持ちで皆さんにあらためて信を問い、頑張っていく。
県民目線で行政改革
立候補した理由は、人口減や地域経済の衰退など、待ったなしの課題を抱える県行政を県民目線で改革することと、県の情報公開を全国トップクラスにしたいため。人口減対策は、少子化の改善と、若者の仕事をつくることが大事。子どもを安心して育てるためには、安定した雇用と、人間らしい働き方や生活が不可欠だ。今の若者の多くは非正規であり、ワーキングプア。正規雇用を増やし、子どもの医療費無料化、保育料引き下げなど県事業で子育て負担を減らしたい。産業振興では、県が大きな投資元。地産地消の地域内再投資を行わなければならない。必要性に乏しい公共工事は見直しや凍結し、地元力を育てるため、県内の産業を支える小規模事業所や農林漁業を思い切って応援する。自然エネルギー産業を推進し、食料や木材自給率を高め、自然を生かした地域活性化を実現する。