郷土の歴史にふれるウオーク 藤白神社で
郷土の歴史や文化を学ぼうと、Jプロジェクト(神保紀代子代表)が企画する散策イベントが28日、海南市藤白の藤白神社周辺で行われた。
約20人が参加。和歌山歴史地理研究会の幹事・小林護さん(80)を案内人に、好評だった昨年の「和歌浦の魅力を探る」シリーズに続く3年目の企画の第1回。訪問先は和歌山市が中心だったが、少し足を伸ばし郷土の魅力を再発見できる場所を選んだ。
小林さんは、同神社は熊野三山の神と仏をまつる熊野一の鳥居(熊野の入口)であること、斉明天皇が白浜行幸の際に神祠を創建したことなど、由緒を紹介。熊野本地仏3体や県指定文化財の十一面観音立像などをまつる権現本堂では、吉田昌生宮司から説明を受けた。
境内にある全国の鈴木姓のルーツとされる鈴木屋敷では、小林さんは「曲水泉」と呼ばれる貴重な造りの庭園を紹介しながら「現在は建物の傷みが激しいが、華やかな時代もあった。往時の優雅な雰囲気をしのんでもらえたら」と話した。
この他、有間皇子碑や中野BCなども見学。和歌山市の榎本勉さん(66)は「断片的な知識しかないことも、歴史的な背景が聞けて理解が深まります」と話していた。
次回は5月30日開催で、和歌山市紀三井寺や三葛周辺の製塩跡やメリヤス産地を歩く。参加費500円(資料代)。問い合わせは神保代表(℡073・428・1114)。