世界遺産地域を追加へ 県がユネスコに提案
世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の対象地域の追加に向けて、県は2月1日までに、ユネスコ世界遺産センターに「軽微な変更提案書」を提出する。
提案書はユネスコ世界遺産委員会の諮問機関(ICOMOS=国際記念物遺跡会議)による評価・審査を経て、7月10~20日にトルコ・イスタンブールで開かれる第40回委員会で審議される予定。
今回追加を提案する資産は、熊野参詣道の中辺路(4㌶、11・4㌔=北郡越・長尾坂・潮見峠越・赤木越・小狗子峠・かけぬけ道・八上王子跡・稲葉根王子跡・阿須賀王子跡)、大辺路(3・3㌶、4・1㌔=富田坂・タオの峠・新田平見道・富山平見道・飛渡谷道・清水峠・二河峠・駿田峠・鬪雞神社)、高野参詣道(3・8㌶、24・6㌔=三谷坂・京大坂道不動坂・黒河道・女人道)。
追加後の登録面積は2・2%(11・1㌶)増の506・4㌶、緩衝地帯の面積は6・4%(730㌶)増の1万2100㌶、参詣道の延長は13・0%(40・1㌔)増の347・7㌔になる。
県は追加提案に向けて約8年ごしで調査、準備を進めてきた。仁坂吉伸知事は「大幅な変更ではなくコンセプトが一緒なので、いろんな制約なしに審査してもらえる。提案地域はこれまでの対象地域と全く遜色がない素晴らしい地域だ」と話している。
「軽微な変更」の提案は、平成22年の島根県「石見(いわみ)銀山遺跡とその文化的景観」に続いて国内2例目。