下げ幅縮小も下落続く 28年の県内路線価

 相続税や贈与税の算定基準となる平成28年分の路線価が1日、公表された。県内の標準宅地の平均下落率は1・9%(前年2・7%)で、下げ幅は4年連続縮小したが、近畿2府4県では6年連続最大となった。県内7税務署の最高路線価は、和歌山は3年連続横ばい、海南は25年連続、御坊は24年連続下落、湯浅は昨年の横ばいから下落に、田辺、粉河は上昇に転じた。

 県内の最高路線価は20年連続、和歌山税務署管内の和歌山市友田町5丁目(JR和歌山駅前)で、1平方㍍当たり前年比横ばいの36万円。

 最高路線価の下落率が最も高かったのは湯浅税務署管内の4・8%で、大阪国税局管内83税務署の中でも下から2番目だった。

 田辺の最高路線価地点は、昨年までの田辺市湊(JR紀伊田辺駅前)が22年連続下落し、上昇してきた同市新万に初めて入れ替わった。津波防災の観点から高台需要の高まりを受けたものだと思われる。

 路線価は国税局ホームページ(http://www.rosenka.nta.go.jp)で閲覧できる。全国の国税局、税務署のパソコンからでも見られる。

 和歌山税務署以外の県内6税務署の最高路線価と変動率は次の通り。

 海南=海南市名高(中央通)9万円、3・2%下落▽御坊=御坊市湯川町財部(国道42号線)5万6000円、1・8%下落▽田辺=田辺市新万(市道中万呂礫坂線)8万6000円、7・5%上昇▽新宮=新宮市新宮(市道丹鶴町中央通線)6万9000円、1・4%下落▽粉河=岩出市中迫(国道24号線)7万9000円、1・3%上昇▽湯浅=有田川町明王寺(国道42号線)=5万9000円、4・8%下落

県内最高価格のJR和歌山駅前

県内最高価格のJR和歌山駅前