幸福しっかりつかんで 紀三井寺で千日詣
一日の参拝で千日分の功徳を得る千日詣が9日、和歌山市の紀三井寺で行われ、多くの参拝客が訪れた。
境内では貴志川太鼓「天つ久」による奉納太鼓の後、やぐらから「福壽来」と書かれた御幣を投げる福棒投げが行われた。10年ほど前からは御幣の代わりに、より遠くに飛ぶボールが投げられるようになり、福棒投げの後にボールと御幣を引き換えるシステムに変化している。
開始時刻の午後8時ごろになるとやぐらの周辺に人が集合。福棒投げが始まると、大勢がボールを求めて一斉にやぐらに向かって手を伸ばした。ことしは130本の福棒が用意され、同じ数のボールが準備されたが約10分ほどで全て投げ終わり、ボールを持った参拝客は満足そうに御幣の引き換え所に向かっていた。
前田泰道副住職は「良い天気の中でできてよかったです。参拝する人も多かったので、千日分の福をたくさんの人が持って帰ってくれたと思う」と話した。
同寺では、15日に約2000灯の灯籠を読経とともに焚き上げる灯籠供養も行われる。