租税教育を推進 税務、教育関係者ら座談会
県内の租税教育をさらに推進するための座談会が29日、和歌山市雑賀屋町の和歌山納税協会で初めて開かれ、和歌山税務署の七堂極署長や和歌山市の原一起教育長をはじめ税務、教育関係者、民間の関係団体から7人が出席し、意見を交わした。
国税庁と全国納税貯蓄組合連合が主催する中学生の「税についての作文」コンクールで、県内の生徒数に占める応募の割合は15年連続日本一を記録し、小中高校などへの出前授業や和歌山大学教育学部が実施する「税の授業」研究講座など、県内の租税教育の取り組みは全国トップクラス。
座談会では租税教育の重要性について、税金の目的や意義を児童生徒に知ってもらい、健全な納税意識を持ってもらうために必要であることを確認。税の作文コンクールを税や社会を考える入り口にしていくこと、表彰などを通して子どもたちのモチベーションを上げていくことが提案された。
中学生より応募割合がやや低い高校生の作文について、県教育委員会の小滝正孝県立学校教育課長は「考えていることを表現するという練習の一環としても、取り組みを頑張りたい」と話した。
租税教室の充実については、出前授業だけではなく、教員が税について児童生徒に適切に教えられるように、教員へのアピールが必要との指摘があり、和歌山大学「税の授業」研究講座は、将来教員を目指す人にとって意義のある取り組みとの意見もあった。
最後に七堂署長は「全国でも租税教育で先進している県なので、今後もより協力し合って活動していきたい」と出席者に呼び掛けた。