住蛇が池の花嫁 6日に岩出の民話音楽劇

 岩出市に伝わる民話を題材にした音楽劇「住蛇(じゅうじゃ)が池の花嫁」が6日、和歌山市の県民文化会館小ホールで開かれる。

 岩出市の誕生10周年を記念し、市が脚本家の杉山みかんさんと、『ふるさと讃歌~紀州路100曲』を作曲した和歌山大学の森川隆之名誉教授に依頼した。

 昼の部、夜の部ともチケットが早期に完売したため、急きょ特別に午前の部(10時半~)を設けた。本公演は2部構成だが、午前の部は2部の音楽劇のみを上演する。

 岩出市根来の住持池(じゅうじいけ)を舞台に、小野小町に恋をした深草少将の百夜通いを基に描いている。根来山のふもとに住む夫妻が、小野小町の墓に祈り、子どもを授かる。桂姫と名付けられた娘は婚礼の日、住蛇が池(住持池)で深草少将の化身という大蛇にさらわれてしまい――という物語。

 声楽家の米山茉莉子さん、中前志朗さん、朗読グループ「岩出やよい会」など、地元で活躍する音楽家らが多数出演。脚本と演出を担当した杉山さんは「地元の民話を語り継ぎたいと、登場人物それぞれの住蛇が池への心のアプローチを描きました。十二単など衣装も見どころ。皆さんに永く愛される作品にしていきたい」と話している。

 チケット取り扱いは午前の部のみで1500円。問い合わせは堤さん(℡090・8521・8563)。