県内小中は全国平均超 体力・運動能力調査
全国の小学5年生と中学2年生を対象に文部科学省が実施した「平成28年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果が15日に発表され、県内の体力合計点の平均は、小5が5年連続、中2が2年連続で男女ともに全国平均を上回る結果となり、小5男子を除いて引き続き向上傾向にあることが分かった。
同調査は4~7月に全国の小学校、特別支援学校小学部の5年生と、中学校、中等教育学校、特別支援学校中学部の2年生を対象に実施。小5は全国で103万5806人(県内7667人)、中2は全国で104万3567人(同7623人)が参加した。
小学生、中学生ともに握力、上体起こし、立ち幅跳びなど8種目の競技とアンケートを実施。
競技の調査結果を示す「体力合計点」は小5男子が54・56(全国平均53・93)、小5女子が56・56(同55・54)、中2男子が42・47(同42・00)、中2女子が49・84(同49・41)で、全て全国平均を上回った。
種目別では、握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、ソフトボール(ハンドボール)投げなどで全国平均を上回った一方、20㍍シャトルラン、50㍍走、持久走、立ち幅跳びなどは全国平均を下回った。
県内の調査結果が向上傾向にある要因について県教育委員会は、県内全児童生徒を対象にした体力調査の実施による体力向上への意識付け、来年度開かれる第56回全国学校体育研究大会和歌山大会に向けた体力・授業力アップモデル校授業研究会への取り組み、効果的・効率的な運動部活動を目指す取り組みの推進などを挙げている。
今後は、運動する子どもとしない子どもの二極化や、小学生男子の体力の伸び悩みの解消が課題だとし、方策として、幼少期から運動に親しむ資質の育成、体育授業の充実による運動好きな児童生徒の育成、課題である瞬発力と持久力の育成などに取り組むとしている。