高齢者施設に綿入れ寄贈 県和裁協が手作り

 県和裁協会(田村喜久子会長)の6人は13日、海南市木津のサービス付き高齢者向け住宅「和が家」を訪れ、会員が手作りした「綿入れちゃんちゃんこ」20着を贈呈した。入所者らは好みの柄を選んで早速羽織り、笑顔を見せていた。

 同協会によると、会員は知人らから提供された古い着物の生地と、丹前用の綿を用いて仕事や家事の合間にちゃんちゃんこを作り、1枚縫い上げるのに3、4日かかるという。

 同施設入所者で自身も和裁の仕事をしていたという中谷静枝さん(90)は「(ちゃんちゃんこは)軽くていいあんばいです。今でも時々縫い物をしていますよ」とにっこり。

 施設長の中原まゆみさんは「きょうは皆、髪をとかして身支度して待っていました。手作りのものに関心が高く、ちゃんちゃんこは背中が温かいのでありがたいです」と感謝した。

 田村会長は、平成16年から行っている同事業について「和裁協会のチームワークがあるからこそ継続できています。おかげさまで私たちの腕前も上がります」と話していた。

笑顔の会員と綿入れを着た入所者

笑顔の会員と綿入れを着た入所者