川口軌外の作品40点 7日~ビュッフェで

 和歌山を代表する洋画家、川口軌外(1892~1966)の展覧会「アトリエの軌外 遺された川口軌外の作品展」が7日から、海南市大野中の画廊ビュッフェ・ファイヴで開かれる。22日まで。

 川口は有田郡御霊村(現・有田川町)に生まれ、県師範学校在学中に画家の道を志し、学業を捨て上京。大正6年の第4回二科展で初入選後、同8年にフランスへ渡りアンドレ・ロートやフェルナン・レジェに学び、マルク・シャガールからも教えを受けた。昭和4年の帰国後は独立美術協会の結成に加わった他、幻想的な大作を発表し、時代をけん引する作家として活躍。戦後は抽象的な作品を多く試み、新しい芸術の世界を切り開き続けた。

 今回の展覧会では各美術展への出品作品をはじめ、アトリエに額付きで保存されていた希少な作品など約40点を出品。油彩画「『鳥』の下絵」(30号)や「コンポジション」(10号)、「水浴する人達」(15号)などが並ぶ。

 午前10時から午後6時(最終日は5時)まで。水曜休廊。問い合わせは同画廊(℡073・482・1994)。