投票日まで一日最後のお願い 岩出市議選

岩出市議選の投票日まであと一日。各陣営は朝から選挙カーで街頭に繰り出し、最後の「お願いコール」と名前の連呼で有権者に猛アピールしている。電話作戦や街頭回りなど運動員を総動員しての最後まで抜かりのない活動で、当確ランプがともる安全ラインとみられる1000票を目指して集票に奔走している。

今回の市議選は、欠員の1議席に加え、現職2人が引退を表明したことで、3議席が空いた状態で前哨戦が始まった。告示日には、現職13、元職1、新人3の17人が立候補し、1人超の選挙戦に突入した。

選挙戦では、ほとんどの候補者が街宣車での活動を展開し、辻立ちや街頭演説などの戦術は、序盤は候補者によってばらつきがあった。終盤に入り、住宅地や推薦を受ける地区を歩いて回ったり、交通量の多い交差点で街頭演説に立つなどしてアピールする候補者が増え、「皆さんのご支持、ご支援を○○によろしくお願いします!」と声を枯らしながら手を振っていた。

現職は、地盤を中心に票固め。前回の得票上位者はこれまでの実績と強固な支援組織を武器に前哨戦から有利な戦いを展開する。党派別で見ると、公明は、市内を3分割し、徹底した票割りで現職2人と新人1人を支援しており、当選圏確保へ安定した戦いぶり。現職2人が立候補している共産も市内を二つに分け、組織力を背景に議席死守へと進む。新人は浮動票の取り込みに奔走し、まだ当選圏内を確保できていない現職とだんご状態か。当落線上には5人余りがひしめき、ラストスパートで様相が一変する可能性もある。

前回、最下位当選だった現職は「一からのスタート」と気を引き締める。街宣車を使わず、自転車で活動した前回とは違い、今選挙では街宣車に乗って猛アピール。受験シーズンやインフルエンザの流行を考慮し、夜は7時までで活動を切り上げるなど、独自の戦略で戦ってきた。「運動員が率先して動いてくれる。いろんな人がアイデアをくれるので、前回より感触はいい」と手応えを話す。

ある新人候補は、街宣車での活動を中心に、夜は候補者本人が40~50件の電話で支持を訴える。陣営幹部は「候補者が直接電話するのが一番効果的」とし、「最後まで戦い抜きたい」と陣営の気を引き締める。

ある現職候補は「電話作戦に割く運動員の数は前回の半分。事務所を移動したこともあり、支持者の出入りが減った」と不安を口にしながらも「せめて前回の得票数は獲得したいね」と意気込む。

26日現在の期日前投票者数は2308人(男965人、女1343人)。

電話で支援を呼び掛ける運動員

電話で支援を呼び掛ける運動員