和歌山戻ってきて 帰省時期に移住相談

年末年始の「里帰り」シーズンに合わせ、和歌山県の移住相談窓口「わかやま定住サポートセンター」(和歌山市本町、ワジマ本町ビル)が1月5日午後1~4時、「新春移住相談会」を開く。生まれ育ったまちに帰省し、親や親戚と久しぶりに再会するこの季節。県は「ふるさとの良さを再認識する機会。ぜひ和歌山へのUターンの検討を」と参加を呼び掛けている。

県によると、これまで東京や大阪で開いていた移住相談会をことし8月、お盆の帰省時期を狙って初めて地元和歌山で開いたところ、県出身者ら県外在住の11組19人が参加。思いがけず盛況で手応えを感じたことから、今回はさらに参加市町を増やして開催することにした。この時の参加者のうち1組の夫婦がすでに県に移住。来年中に2組が移住することが決まっているという。

同課によると、平成28年度に自治体の支援制度を活用して県内に移住したのは114世帯192人。統計を始めた平成18年度の17世帯44人から大幅に増加している。県は「行政の窓口を介さず移住した人を含めるともっと多いはず」とみている。

以前はリタイア後の悠々自適の生活を求めてやって来るシニア層が多かったが、近年は子育て世代など若年層の移住も目立つ。県移住定住推進課の別所知明さんは「海や山など自然に恵まれた環境と温暖な気候に引かれて来る方が多い。関西国際空港や南紀白浜空港が利用でき、利便性も優れている」と分析する。

移住希望者が不安に感じるのが仕事と住居の問題。県では、移住者対象の奨励金や起業補助金、空き家バンクなどの支援制度を用意している。また、県内全市町村に「ワンストップパーソン」と呼ばれる移住専門の職員を配置し、きめ細やかな対応を行っている。現地に足を運んでもらう「現地体験会」も定期的に開いており、15人の定員を超える回もあるほど人気という。

相談会当日は、和歌山、橋本、御坊、田辺の4市と白浜、美浜など8町の移住相談員が出席。それぞれの町での暮らしや不安な点について相談に応じる。農業や林業の仕事に関心のある人向けに、県経営支援課や県農林大学校も参加する。同ビルに入居するハローワークや県再就職支援センターとも連携し、地元企業の情報提供や就職相談にも対応する。

参加は予約が優先。希望者は名前、住所、年齢、参加人数、連絡先、相談希望市町(三つまで)、午後2時からのセミナーの参加の有無を同センターに電話(℡073・422・6110)またはメール(wakayama-teijyu@bz04.plala.or.jp)で申し込む。当日参加も可能。

お盆に開かれた前回の移住相談会の様子

お盆に開かれた前回の移住相談会の様子