福を呼び込む豆まき 紀三井寺や矢宮神社で
「節分」の3日、邪気を払って福を呼び込む「豆まき」が県内各地の神社で行われ、多くの参拝者が福を授かろうと足を運んだ。
和歌山県和歌山市の紀三井寺(前田泰道貫主)では、午後4時から恒例の「節分福つき大豆まき」に約350人が参列。
本堂前には、怒りや欲望の具現化とされる赤鬼と、愚痴やねたみの具現化とされる青鬼が現れ、前田貫主と袴姿の福男(年男)7人が「福は内、鬼は外」と威勢よく豆をまいて暴れる鬼を退治した。
厄(鬼)を払った後は境内の特設ステージから豆まきが行われ、福男らが福豆や菓子を投げると、参拝者らは福を求めて笑顔で豆に手を伸ばした。
前田貫主(59)は「人生は心の持ちようで明るくも嫌なものにもなります。福を受け取った皆さんの一年が朗らかなものになるよう願っています」と話していた。
同市関戸の矢宮神社(矢田部弘州宮司)では「節分祭」が午後7時から行われた。
神事の後に境内で豆まきがあり、地域住民ら約300人が参加。福男や福女、みこら11人がまく福豆、福餅に、境内に集まった子どもも大人も歓声を上げた。
矢田部宮司(77)は「ことしも地域の皆さんには、事件や事故なく、健康的で平穏な年を過ごしてもらいたい」と話していた。