女性活躍の重要性語る かれん米総領事が来和
かれん・ケリー駐大阪・神戸米国総領事が1日、和歌山市を訪れ、和歌山県庁の仁坂吉伸知事を表敬訪問し、総領事就任のあいさつを交わした他、市内のホテルで講演した。
かれん・ケリー氏は米国太平洋軍司令部広報・文化交流アドバイザーや在ジンバブエ米国大使館広報担当公使などを務め、昨年8月、同総領事に就任した。
県庁では、仁坂知事から名前の「かれん」がひらがな表記である理由を問われたケリー氏は「ひらがなを使うと女性らしい」と笑顔で返答。仁坂知事は県とフロリダ州が姉妹都市提携し、交流を活発化させる目的でオレンジパートナーシップを結んだことなど、アメリカとのつながりを紹介。「和歌山は面白いものがたくさんある。機会があれば喜んで協力したい」と述べると、ケリー氏は「アメリカと和歌山のことで、協力できることがあれば進めていきたい」と話した。
かれん・ケリー総領事はこの日、ホテルアバローム紀の国で開かれた和歌山日米協会(樫畑直尚会長)の総会内で記念講演。経済や貿易、女性の活躍、両国の将来の経済活動への展望を話し「日米両国の関係がさらに強くなるよう、友好と親善の手を広げる努力を続けていきたい」と話した。
講演ではトランプ大統領の女性の活躍促進の取り組みにふれ、「多くの女性が参入できる柔軟で多様性のある職場づくりは、企業の業績を向上させ競争力を維持する上で鍵となる。両国の経済成長の促進にもつながる」と指摘した。
70年以上友情を深めてきた両国の関係について、同協会のような草の根の活動による相互理解の重要性を語り「日米の貿易投資を奨励し、女性が活力ある経済活動に貢献できるような機会が促進されるよう願っています」と話した。
この他、樫畑会長が「日系米国人の戦後に寄せて」と題し、御坊市の名誉市民で1964年の東京五輪招致に尽力した和田勇をはじめ、ダニエル・イノウエやラリー・シノダなど、米国で活躍した日系人を紹介した。