災害対策しっかり 那賀22校の小学生が訴え
岩出、紀の川両市の小学6年生による「第11回子ども防災博士意見発表会」が9日、和歌山県紀の川市の打田生涯学習センターで開かれた。両市の22校で選ばれた代表22人が参加し、災害対策の重要性などの提言を訴えた。
那賀消防組合消防本部主催。本年度は1040点の発表の応募があった。南出直隆消防長はあいさつで「発表原稿を読ませていただき、防災について自分で考えたり、家族と話し合っているんだなと感心した」と児童に呼び掛けた。
田中小の村田蓮虎(りとら)君は、保育園児だった2011年に東日本大震災で津波が家屋を押し流す様子をテレビで見て「現実として受け止められなかった」と振り返り、昨年10月の台風21号により父の会社が床上浸水の被害に遭ったことにふれ、「事前に備えをしていたのでこの程度の被害ですんだ」と、災害が来る前に対策をしておくことの重要性を強調した。
川原小の松村環さんは地震体験車で震度6の揺れを体験した際、「死ぬかと思った」と恐怖の大きさを表現。地震に備え、家庭で家具の固定や水の備蓄に取り組んでいることを紹介していた。