地域課題メガソーラー展示 紀伊文化まつり

和歌山県和歌山市紀伊地区の「第21回紀伊文化まつり」が28日、市立紀伊小学校で開かれ、住民による作品展や演芸発表でにぎわった。

同地区公民館(坂本晏宏館長)が主催し、毎年約1500人が訪れる地区最大の催し。去年は台風の接近で中止となり、2年ぶりの開催となった。

同地区を含む地域で大規模な太陽光発電所(メガソーラー)の建設計画が浮上する中、今回は特別企画として「和泉山脈南麓の自然開発と環境保全」をテーマに展示スペースを設けた。

文化まつり実行委員会のメンバーらが予定地を歩いて調査した、危険だと指定されているため池や、その近くの細い水路など、森林内の写真とともに紹介。森林伐採による環境破壊、豪雨時の土砂災害や洪水発生の危険性を示した。

また、県が指定する土砂災害警戒区域を基に、紀伊地区の該当地域を航空写真と照らし合わせた冊子も並び、住民は自分の住まいがどういう区域にあるのかを確認していた。

坂本館長(77)は「地域づくりに役立つよう、力を入れています。メガソーラー設置の危険性を知らない人も多い。自然災害への啓発も含め、地域の皆さんに関心を持ってもらう機会になれば」と話していた。

その他、よさこい演舞や民謡、太極拳のステージ、県吹奏楽コンクールで活躍する紀伊中学校吹奏楽部の演奏も。屋外では売店の他、市消防局ら協力のもと煙体験ハウスが設置され、防災意識を高めた。

メガソーラーに関する特別企画の展示も

メガソーラーに関する特別企画の展示も