台風被害のお堂を再建 中橋地蔵尊で法要
和歌山県和歌山市福町の市堀川に架かる中橋のふもとにある「中橋地蔵尊」で、8月の台風で被害を受けた地蔵堂が再建され、9日、高野山金剛講の檀信徒10人が集まり落慶開眼法要が営まれた。
中橋地蔵尊は、1945年7月の和歌山大空襲で、熱さから逃れようと同橋や城北橋から内堀川の水中に避難し亡くなった多くの人々の霊を慰めようと、1970年に建立された。現在は近くの高野山金剛講正寿院(同市東鍛冶屋町)が管理している。
ことし8月下旬の台風20号の暴風で地蔵堂が飛ばされ、地蔵も台座ごと倒れたといい、2カ月ほど地蔵が野ざらしになっていた。
再建したお堂は以前と同じもので、土台を補強。ちょうちんなども新調した。この日の法要では、地蔵の周りに花や果物、菓子などが所狭しと供えられ、檀信徒たちは「お地蔵さんも喜んでいるやろうなあ」と目を細め、みんなで完成を祝った。