疲弊する地方の活性化に意欲 石田総務相
石田真敏総務大臣(衆院和歌山2区)が24日、大臣就任後初めて地元の和歌山県海南市で記者会見し、都市部と地方の格差を是正し、地方の活性化に取り組む意欲を改めて示した。
石田氏は10月2日発足の第4次安倍改造内閣で初入閣し、就任後は北海道胆振東部地震や西日本豪雨の被災地、人口減少対策に取り組む奈良県南部などを視察してきた。
海南市長を2期務めた石田氏は会見で、「私が地方の問題を考える際の原点がここ海南にある」と述べ、「東京一極集中と地方の疲弊は限界に達している」と指摘した。
視察先の奈良県で地域おこし協力隊員として活動するようになった若者が「過重労働に疲れ、生活環境を変えたかった」と話していたことを紹介し、都内にある地方移住の相談拠点「ふるさと回帰支援センター」を訪れる人が数年前から急増していることを踏まえ、「30代を中心に若い人の意識が変わってきた。どう地方(の活性化)に取り込むかが大事。どこにいても遜色ない生活ができるよう、第5世代移動通信システム(5G)などの基本インフラをきちっと敷設しなければいけない」と強調した。
ふるさと納税の高額返礼を見直すよう、総務省が全国の自治体に求めていることについては「制度から逸脱したと思われるところがあり、これまでに2度通達を出して随分改善されたが、まだ少し逸脱が残っている」との認識を示し、「ふるさとや災害があった自治体を応援するもので、制度的には悪くない。税制改正論議の中で議論し、適切に対応してもらえると思う」と話した。