健康祈願で地域を駆ける 山東伝統の裸詣り
和歌山県和歌山市の山東地区で14日、伊太祁曽神社と足守神社を巡る「裸詣り」が行われ、約30人の男女が健康を願い駆け抜けた。
同地区で里山の保護や地域活性化に取り組む「山東まちづくり会」が実施し、ことしで8回目。戦前に成人儀礼として行われていた行事で、戦後に途絶えていたのを同会が健康健脚を祈願する行事として復活。伊太祁曽神社を出発し、足守神社と伊太祈曽駅を回って伊太祁曽神社に戻る4・1㌔のコースを走る。
出発地点の伊太祁曽神社には、ふんどし姿の男性や上半身裸の男子小学生、白いTシャツ姿の女性らが並び、出発前のおはらいを受けた。「いい年」にちなんで午前11時14分にスタートし、参加者は腰に巻いたしめ縄と鈴を揺らしながら鳥居の下を駆け抜けた。
30分ほどで戻って来た参加者は、寒そうな様子を見せることなく本殿へ駆け上がり、健康を祈願。最後に巻いていたしめ縄を奉納した。
山東小学校5年生の中西想真君(11)は「最初は寒かったけど、走っていると温かくなった。神社にはことしも野球を元気に頑張れるようにお願いしてきた」と話していた。