風水害の発生に備えて 消防隊員ら対応訓練
風水害が発生した際、被災地でスムーズに人命救助活動ができるようにと、風水害対応訓練が12日、和歌山県和歌山市加太の県消防学校であった。県内各地の消防隊員約30人が、浸水した車両から人を救助する訓練などに取り組んだ。
一昨年から年1回開いており、今回は県内17消防本部から消防司令補や消防司令らが参加し、和歌山市消防局北消防署の特別救助隊7人が講師役を務めた。
訓練は同校の自然災害対応訓練施設水濠訓練場で行われた。参加者らはライフジャケットやヘルメット、ゴーグルなどを着用して参加。送排風機の稼働で強い風が吹く中、ボートに乗り込みオールをこいで目的の場所を目指した。大雨により水に浸かった自動車から乗っている人を救出することを想定した訓練もあり、水圧でドアを開けるのに強い力が必要となることから、車内と車両の外からドアを開ける訓練を繰り返した。
同校の橋本和幸副校長は「自然災害への対応が課題になっている。被災地では自分の身の安全を守りながら迅速な人命救助を行うことが重要。今回の経験をそれぞれの職場に持ち帰って共有してほしい」と話していた。