頭と体使い認知症予防 東京医療保健大で講座

東京医療保健大学と和歌山県和歌山市は12日、同市東坂ノ上丁の和歌山看護学部雄湊キャンパスで公開講座「あらっ!これって認知症?」を開いた。市民42人が知識を深め、脳と体の機能を向上させる運動「コグニサイズ」を実践した。

同大副学長で同学部の八島妙子学部長が講師として認知症について説明。3大認知症で、記憶や視空間、思考・判断力に障害が生じるアルツハイマー型認知症や記憶障害の血管性認知症、幻視やパーキンソニズムが生じる前頭側頭型認知症について話した。

八島学部長は「認知症に一生ならないことより、なる時期を遅らせることが大事。早い時期に治療するのが効果的」とし、健康面に配慮した栄養バランスの良い食事、適度な運動、禁煙、十分な睡眠、学習する機会が改善に効果があると話した。

国立研究開発法人国立長寿医療研究センターが作成した脳と体の機能を向上させるエクササイズの「コグニサイズ」を実施。参加者はイスに座り、足を右や左にステップしたり、「グー、チョキ、パー」をしながら足踏みしたり、手をたたいたりして楽しみながら運動した。

同市堀止の中小路紀美子さん(79)は「5年間、見守り支援員をしている。認知症についての理解を深めることができました」と笑顔だった。

また市地域包括支援課の企画員、前田千穂さんが市の認知症の現状について話した。

コグニサイズを実践する参加者

コグニサイズを実践する参加者