リーヴォ天皇杯3回戦へ JFLの滋賀代表破る
天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会(日本サッカー協会など主催)は23日、2回戦が行われ、和歌山県代表のアルテリーヴォ和歌山(関西リーグ1部)は、紀三井寺公園陸上競技場(和歌山市毛見)で滋賀県代表のMIOびわこ滋賀(JFL)を1―0で破り、3回戦に進出した。新型コロナウイルス対策で観戦は登録制となる中、約400人のサポーターが見守り、勝利を祝福した。
ともに地域初のJリーグ参入を目指している両チームが、各県の誇りを懸けて挑む一戦となった。
前半からアルテリーヴォが押し気味に試合を進め、27分、左サイドからゴール前への浮き球が相手選手からこぼれたところを、MF大北啓介が右足で蹴り込み、先制。38分にも再び大北がゴールネットを揺らしたが、これはオフサイドの判定となった。
1―0で折り返した後半も、アルテリーヴォは何度もゴール前に迫ったが決め切れず、MIOびわこが反撃でアルテリーヴォ陣内に攻め込む時間帯が増えた。
両チーム合わせて14本のコーナーキックなど、セットプレーの多い緊迫した試合となったが、アルテリーヴォが前半の1点を守り抜いた。
新型コロナ対策のため、応援の声や鳴り物はなかったが、ゴールに迫るプレーにはどよめきが起こり、サポーターは選手の活躍に大きな拍手を送った。
アルテリーヴォの北口雄一監督は「序盤から高い位置でプレスをかけ、90分を通して厳しくやってくれた。なかなか2点目が取れず、楽にはならなかったが、メンタルの部分でもタフに最後までしのいでくれた」と選手をたたえた。
ゴールを決めた大北選手は「点が取れて素直にうれしい。久しぶりに和歌山でいっぱいのお客さんに見てもらえる機会だったので、勝てて良かった。次も和歌山のために頑張ろうと思うので、応援よろしくお願いします」と話した。
今回の天皇杯は新型コロナの影響で大会方式を変更。出場チームは昨年の88から52に縮小し、JリーグのクラブはJ2・J3の上位各1チームが準々決勝から、J1の上位2チームが準決勝から出場する。5回戦まではアマチュア同士の対戦となり、例年より上位進出へのチャンスは大きい。
アルテリーヴォの3回戦は10月28日、大阪府代表のFC TIAMO枚方(関西リーグ1部)と対戦する。会場未定。