国民の「不安の声」を政策に 参院自民が聞き取り、申し入れ

新型コロナウイルス感染症対策の終息を図るべく、今国会が肝となります。
去る1月28日には、参議院本会議で令和2年度第3次補正予算が可決、成立しました。
「新型コロナウイルス感染症の拡大防止策」として、医療提供体制の確保と医療機関などへの支援強化のため、都道府県向けの「緊急包括支援交付金」を増額したほか、ワクチン接種体制の環境整備などに5736億円を盛り込みました。また、中小企業・小規模事業者の資金繰り支援に3兆2049億円、自治体が独自に使える「地方創生臨時交付金」には1兆5000億円を追加しました。
政府は切れ目ない歳出需要に対応するため、「15か月予算」として第3次補正予算と令和3年度予算を編成しています。令和3年度予算が一日でも早く成立するよう、参議院自民党幹事長として、引き続き参議院をしっかりと引き締め、円滑な審議進行に尽力していきます。
併せて、新型コロナウイルス感染症対策特別措置法、感染症法、検疫法についても改正案が成立し、施行されました。緊急事態宣言発令の前段階としての「まん延防止等重点措置」を創設したほか、感染防止措置で影響を受けた事業者に対する支援の拡充など、今まで以上に政府や地方自治体による新型コロナ対策が実効性のあるものとなっています。
私が座長を務める参議院自民党の「不安に寄り添う政治のあり方勉強会」では、昨年12月にインターネットを利用したアンケートを実施し、コロナ禍における国民の皆さんの「不安の声」を集めました。急遽、短期間での募集にもかかわらず、全国から5000件以上のご意見をいただきました。現在、勉強会では専門家のアドバイスも伺いながら、皆さんのご回答を精査、分析し、政策につなげるようスピード感をもって取り組んでいます。
そして、新型コロナウイルスの感染終息に向けたワクチン接種は、最も重要な「プロジェクト」であり、現在、全国での円滑な実施に向けて、政府では鋭意準備を進めています。
和歌山県内の各市町村においても、過去に例を見ない一大プロジェクトであり、解決すべきさまざまな不安や課題を抱えながらも、日々全力で準備に取り組まれていらっしゃるものと思います。
このような中、ワクチン接種体制づくりに不安をかかえる市区町村長及び医療従事者の皆さんのために、参議院自民党では「ワクチン接種現場の声チーム」を編成し、ワクチン接種の円滑な実施に向けて自治体が抱えているさまざまな懸念や課題を、参議院自民党全議員に指示し、直接、全国の自治体などから聞き取りをさせていただきました。
2月上旬までに全国の市区町村・団体から届いた4461の声は、ワクチン接種に関する情報、人員確保、弾力的な運用、確実な財政措置、新システムへの不安など、切実なものが多岐にわたっていましたが、これを整理し、現時点での課題を取りまとめました。
その後、即刻、河野ワクチン担当大臣や加藤官房長官をはじめ、関係大臣に対し「自治体からの声を真摯に聴取」、「地域に寄り添った説明会の開催」、「専門的相談窓口の設置・充実等の体制整備を推進」、「ワクチン予防接種実施に関する手引きやQ&Aなどへの反映」、「自治体を財政面で支援するための予算の一層の充実」などについて申し入れました。
今後も参議院自民党では、引き続き届けられる市区町村等からの声を取りまとめ、政府に対ししっかりと求めてまいります。