非製造業に大きな打撃 4割が売上半減以上

新型コロナウイルス感染症の影響で、和歌山県内の非製造業の約4割が、昨年12月とことし1月の売り上げが前年同月に比べて50%以上減少していたことが県の調査で分かった。特にGoToトラベル停止の影響などで宿泊・観光、旅客運送、飲食業に影響が大きく、大山茂商工観光労働部長は「給付金はあくまでも一時的な支援という位置付けではあるが、融資も用意しているのでぜひ活用してもらいたい」と話している。

調査は電話やメール、ファクス、聞き取りなどで実施。1577の対象事業者数(製造業905、非製造業672)のうち、554事業者(同154、同400)から回答を得た。

前年同月に比べ、製造業の5・9%、非製造業の39・2%の事業者が50%以上売り上げが減少したと回答した。

非製造業で、前年比で50%以上売り上げが減った事業者の割合は、昨年5月は80・6%だったが、緊急事態宣言の解除や支援策の効果などもあり、10月には17・3%までに回復。しかし、さらなる全国的な感染拡大で12月は32・0%、1月には46・6%になった。

GoToトラベル停止や年明けの緊急事態宣言発令の影響を受け、リゾートホテルや温泉旅館における売上減少の幅が大きかった。

旅客運送業は前年比80%以上減が12・0%、50%以上減を含めると34%で、団体観光客が戻らないバス事業者や、夜の会食や通院の減少によるタクシー業界の厳しい業況が続く。

飲食業は80%以上減少した事業者が10・0%、50%以上減少した事業者を含めると48・8%あり、特に居酒屋や料亭、スナック、バーなど夜のみの営業形態を取っている飲食店の売上減少の幅が大きかった。

一方、製造業では、売り上げが前年同月に比べ50%以上減少した事業者は、昨年5月には34・9%あったが、徐々に改善し12月に5・3%となった。

「影響無又は売上増加」が、機械・機械部品製造業と化学工業で58・3%となり、特に自動車向け製品の売上高は改善傾向。巣ごもり需要の影響で、売り上げを伸ばす家庭・日用品製造業者もあるという。