商標「和歌山」に異議 県が中国で申し立て

 中国・山東省の企業が「和歌山」の文字を含む商標を出願していることが分かり、県は14日、中国商標局に異議申し立てを行った。

 県産業技術政策課によると、出願したのは食品加工販売業の「煙台果滋果味食品有限公司」で、食品や飲料の分野での出願。県は中国などでの「紀州」や「和歌山」の商標出願を監視する事業を継続しており、今回の出願が8月13日付で公告されているのを10月に発見した。

 県は県内の関連団体と協議し、「県内企業が中国に事業展開する際に深刻な障害となる可能性がある」と判断。中国の商標法が登録不可と定めている「公知の外国地名」に当たるとして異議申し立てを決めた。

 ことし9月にも同様のケースが2件あり、アパレル分野で「和歌山」と「WAKAYAMA」の商標出願に対して異議を申し立て、審理中となっている。

 平成20~27年度には「和歌山」2件、「紀州」4件について異議申し立てを行い、全て認められている。

 県は今後も商標監視を継続し、関連団体と連携しながら、「和歌山」「紀州」のブランドを守っていくとしている。