高度な授業を親しみやすく 16日子ども大学
小学生を対象に、大学の講堂で大学レベルの学びを提供する「親子で学ぶ子ども大学わかやま」が16日、和歌山大学(和歌山県和歌山市栄谷)で初めて開かれる。主催する実行委員会では「子どもたちの好奇心を育み、知的な世界を開きます。講義を通じて幅広い視点を身に付けて」と呼び掛けている。
「子ども大学」は知的好奇心が発達する10歳前後の子どもたちに、大学の教授らが講師となり、大学レベルの内容を、分かりやすい言葉で伝える場。ドイツで始まり、平成20年に埼玉県川越市で初めて開設。ジャーナリストの池上彰さんや漫画家の松本零士さんらが講師を務め、専門的で楽しい授業が子どもたちの可能性を伸ばすと全国的に注目されている。
この川越市をモデルに、大学にも親しみを持ってもらい、質の高い学びで子どもたちの知的好奇心を刺激しようと実行委が企画した。「はてな学」「生き方学」「ふるさと学」を軸に、大学教授や専門家らがグローバルな視点を盛り込みながら講義を行う。
対象は小学校4年生から6年生まで。第1回の講師は同大学副学長で、経済学部教授の足立基浩さんが「まちづくりってなに?」をテーマに講義。続く2限目は、国宝や重要文化財の修理・補修を手掛ける小西美術工藝社の社長で、奈良県立大学客員教授のデービッド・アトキンソンさんが「外国人からみた和歌山」を演題に話す。
学習塾の代表でもある実行委員会事務局の角野寛典さんは「子どもたちのやる気を引き出す場所にしたい。大人が聴いても興味深い内容なので、ぜひ親子で学びを深めてもらいたいですね」と話している。
参加無料。午前9時45分から正午まで。定員200人程度。希望者は13日までに、ファクスかメールで事務局(FAX073・421・1113、メールsalon_wakayama@yaoo.co.jp)で申し込む。