地域の外国人と相互理解を 国際交流フェス
地域で暮らす外国人と交流し、相互理解を深める場をつくろうと、県国際交流協会は20日、和歌山県和歌山市手平の和歌山ビッグ愛で「国際交流フェスティバル2018」を開き、世界各地の料理や音楽、舞踊などを楽しめる多彩なイベントに約3500人が訪れた。
同協会は2015年まで、NPOやボランティアと協働で「国際交流まつり」を10年にわたり開催。今回は和歌山南ロータリークラブ(野村壮吾会長)との初めての共催で、規模、内容ともに拡大した「フェスティバル」としての実施となった。
同クラブ会員の経営者らの中には、技能実習生の受け入れなどで和歌山に暮らす外国人と関わりの深い人が多く、クラブの社会奉仕活動として、地域で暮らす外国人と県民のふれあいができないかと同協会に相談したことから、初のフェスティバルの共催が実現した。
会場には県内在住の外国人や留学生ら20カ国以上の約100人がスタッフとして参加。来場した子どもにはスタンプラリーカードが配られ、外国人スタッフとあいさつや会話をするとシールがもらえ、集めると景品と交換できるようになっており、会場のあちこちで国際交流の会話の花が咲いた。
1階の飲食ブースでは、市内で営業する各国料理の店が、ベトナム、タイ、フィリピン、中国、台湾、メキシコ、インド、モロッコなどの料理やスイーツ、和菓子を販売した。ステージでは、和歌山朝鮮初中級学校による民族楽器の演奏をはじめ、ペルーのダンス、アフリカンドラム、中国の伝統舞踊「水袖」、ポーランドのオペラ、タヒチのダンスなどが披露された。
2階では、日本のお祭りの文化を楽しんでもらおうと、同クラブが「縁日あそび」のコーナーを用意。金魚すくいや射的、綿菓子作りなどに親子連れらが列を作り、楽しんだ。
8階では、イタリアやウクライナ、アメリカ、ソロモン諸島など出身の県内在住外国人と各国・地域の言葉や遊びを体験するブースが設けられ、にぎわった。
野村会長(59)は「予想以上に多くの人が来場し、驚いたが、皆さんがこうした交流の場を求めているのだと感じた。特に子どもたちが外国人の方と話をすることは貴重な体験になる。取り組みを継続していきたい」と話していた。