外国人旅行者数4千万人へ
前号では、昨年9月の台風21号で被災した関空連絡橋が、3月中に対面通行規制が解除、ゴールデンウイークを目標に完全復旧するという、明るい話題をお伝えした。
東京オリンピック・パラリンピックを前に、国内では円滑な出入国や外国人旅行者の滞在環境の整備を目的とした「国際観光旅客税」の徴収が7日から始まり、政府は2019年度予算としてそれを財源とする500億円を計上。訪日外国人旅行者数を4千万人にする目標を掲げ、観光基盤の強化に乗り出す。
「国際観光旅客税」は船舶や航空機を利用し日本から出国する旅客に対し、出国1回につき1000円を徴収し、航空会社など特別徴収義務者が国に納付するというもの。
その使途としては、①ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備、②わが国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化、③地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上――の3分野が掲げられており、訪日外国人旅行者が滞在しやすい環境整備と、地域にフォーカスした魅力の発掘、効果的な情報発信が一気に進むことになる。
昨今、国際空港や免税店での導入が活発化し、私たちの生活にも広がりを見せている「キャッシュレス決済」は、訪日外国人旅行者からのニーズが高いという。クレジットカードや交通系ICカードも現金を扱わず決済ができるキャッシュレスの一種であるが、注目すべきはQRコード(二次元バーコード)を用いたもの。関空でも導入する店舗が増えている。
和歌山県内でも白浜町を中心に実証実験が行われるなど、公衆無線LANに次ぐ新たな取り組みとして期待されている。
(次田尚弘/泉佐野市)