成婚100組、本気で応援 ブランチの婚パ
ほぼ毎週末、婚活パーティー(婚パ)が開かれているカフェ「branch(ブランチ)」が和歌山県紀の川市貴志川町丸栖にある。店を営む福田弘枝さん(49)が企画し、2009年秋からの約10年で約100組の結婚が成立。「本気で結婚相手を探している人をお手伝いしたい」という福田さんの一味違う“仲人”の取り組みを聞いた。
福田さんは紀美野町出身で08年にブランチを開店。仕事や私生活で知り合う人が増えるにつれ、自分が思っていた以上に独身の男女が多いことに気付いた。身近な独身者に話を聞くと、多くが結婚や出産の願望を持っていたことから、婚活パーティーを始めることにした。
気軽に参加できることをうたう婚活イベントも多い中、福田さんが重視するのは「本気度」。パーティーの参加希望者とは一人ひとり面談し、結婚するために何をどれくらい実践しているかを確認する。現在は20代前半から50代までの約500人が参加の登録をしており、メンバーの住所は和歌山市を中心に岩出、紀の川両市や大阪府南部などに広がる。
パーティーは土曜日の閉店後、午後7時半から約1時間半、原則として男女3対3で開催。福田さんが作った鍋やピザ、唐揚げなどの料理とお酒を楽しみながら、参加者はプロフィルや結婚観などを語り合う。終了時には全員が連絡先を交換し、翌日までに男女が連絡を取り合うのを基本ルールとしている。
デートが決まったら、女性は福田さんに、男性は福田さんと共にパーティーを運営している男性に報告。原則3回のデートで交際スタートとし、交際から約3カ月後に結婚の意思を確認することになっている。
3人の男の子を育てる福田さんは「他人との生活や子育ては簡単ではない」と思うからこそ、パーティーの参加者には真剣さを求める。本気度重視でサポートも手厚いブランチの婚活を通して毎年10組ほど、これまでに約100組が結婚。新生活に踏み出したカップルからは喜びの声が数多く寄せられているという。
パーティーの他、根来寺での花見や紀美野町での餅つきなど季節のイベントも開催。一緒に自営業を手伝ってくれる相手を探しているなど、希望に応じた見合いも行っている。
福田さんは「結婚したい、子どもが欲しいと思い、真面目に婚活をしている人の出会いをサポートしたい。少子化の傾向を抑えることにもつながりますしね」と話している。
問い合わせはブランチ(℡0736・64・7680)。