白浜町内で着実に浸透 QRコード決済
8日・9日の2日間、白浜町堅田の「とれとれ市場南紀白浜」で、キャッシュレスサービスの利用促進と導入拡大に向けた催しが行われた。昨年11月からNTT西日本和歌山支店、白浜町、一般社団法人南紀白浜観光局が連携しする実証実験の一環。
店内ではQRコード決済による支払いで買い物をした来場者を対象としたスタンプラリーや、おすしサンプル作りなどを実施。春節で日本を旅行する中国人観光客でにぎわい、決済が盛んに行われるなど来場者の反応も上々。
店舗経営者や事業者を対象とした中小企業診断士による説明会や、キャッシュレスサービス事業者による個別相談会も同時開催。飲食や土産品を扱う店舗の経営者や、宿泊施設、観光施設の担当者が集まり、説明に聞き入っていた。
イベントを企画したNTT西日本和歌山支店の宮森祐司さんは、「日を増すごとに決済件数が増え手応えを感じている。対応する決済サービスも増え、外国人旅行者に限らず日本の観光客にも喜ばれている。白浜をスタートに、県内へ普及させていきたい」と話していた。
実証実験は今月末まで実施され、経済効果や決済の利便性、安全性を検証し、県内への本格導入を検討するという。QRコード決済は大手コンビニエンスストアでも取り扱いが始まり、私たちの暮らしの中でも目にする機会が多くなってきた。複数のキャッシュレスサービスに対応でき、利用者、店舗にとってスムーズな決済が行われること。そして、決済に限らない、観光や近隣の店舗・施設紹介など滞留時間を延ばし購買機会を増やすような付加価値を提供できれば、地域経済の活性化にもつながるはず。サービスの高度化と県内全域への面的な広がりを期待したい。
(次田尚弘/白浜町)